本日、王国は晴れやかな光に包まれ、執事は束の間の休憩をとっておりました。
その静けさの中、ひな姫がゆるりと近づかれ、執事の腹上へと軽やかにお乗りになられました。

まるで愛の楽器のように、姫は「ゴロゴロ」と喉を奏で始められました。
その音はかすかな風鈴の音にも似て、執事の心をやさしく解きほぐし、王国に満ちる平穏の調べとなりました。
やがて姫は前足をふみふみと動かし、お気に召した寝床を整えるような優雅な儀式を始められました。
小さき肉球の温もりは、まるで春の陽だまりのように心地よく、執事はただひたすら感謝と歓喜に満たされておりました。

その後、姫は目を閉じ、静かに眠りへとお入りになりました。執事の腹の上を王座と定められ、完全なる安心のうちに夢の国を旅されるお姿──これ以上の誇りが他にありましょうか。
ひな姫が奏でる「愛のゴロゴロ奏」、それはこの王国における最も甘やかで尊き調べ。
執事としてこの時を共に過ごせたこと、筆舌に尽くしがたい喜びでございます。
この麗しき一幕を、王家の記録としてここに記し奉ります。
──忠実なる執事より